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「おなか」のお話ー漆原史彦医師よりー脂肪肝は注意が必要です

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「おなか」のお話―漆原史彦医師より―

●脂肪肝は注意が必要です

脂肪肝、脂肪肝性肝疾患
検診で脂肪肝や肝機能異常を指摘され、体調に変化がないため放置している方もいるのではないでしょうか。
もしくは一度は医療機関を受診したものの、大きな異常はないと言われ、検診異常が続いている方もいるかと思います。

しかし脂肪肝は放置すると肝炎を起こし、肝硬変、肝細胞癌を来すことが分かってきており、注意が必要です。
脂肪肝(脂肪性肝疾患)はアルコール性と非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)に大別されます。
NAFLDのアルコール摂取量はエタノール換算で男性30g/日未満、女性で20g/日未満と定義されています。

大部分のNAFLDは肥満、糖尿病、高インスリン血症、脂質異常を伴っており、肝臓におけるメタボリックシンドロームの表現型と考えられています。
NAFLDは細胞障害や線維化を伴わない非アルコール性脂肪肝(NAFL)と炎症細胞浸潤や肝細胞障害を伴う非アルコール性脂肪肝炎(NASH)に分けられ、NASHは肝硬変、肝細胞癌の発生母地として知られています。NAFLからNASHへの進展は筋肉量や腸内細菌などの様々な因子が関与しています。

検診受診者のおけるNAFLDの有病率は約30%(男性40%、女性20%)といわれ、NASHは3-5%(本邦では2-3%)程度と推定されています。世界的にはNASHの90%はBMI≧30以上の肥満を伴いますが、日本人は肥満を伴わないNASHも多く、日本人の脂質の代謝能力が低い可能性も指摘されています。

肝硬変患者の15%がなんとNASHであり、B、C型肝炎が治療可能となり、減少傾向の中で今後さらに割合が増えてくることが予想されます。
さらにNAFLDは糖尿病患者、循環器疾患患者に高率に合併します。

今までNAFLDは肝硬変、肝細胞癌への進展予防が中心でしたが、近年は虚血性心疾患、慢性腎臓病、認知症など全身疾患に関与が指摘されています。
またNAFLの治療は食事、運動療法による血糖、脂質コントロール、緩徐な体重減少(1-2kg/月)になり、確立された治療法はなく、メタボや糖尿病や高脂血症、高血圧の治療を行って脂肪肝を改善させることになります。

大切なことは症状がないからと放置せず、適切に検査、治療していくことです。当院ではエコー、CT、血液検査などを用いて病状を評価しつつ、内科医、消化器内科医が連携して治療にあたっています。


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