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「おなか」のお話ー漆原史彦医師よりー沈黙の臓器 “肝臓”

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「おなか」のお話―漆原史彦医師より―

●沈黙の臓器 “肝臓”

今回はお腹の中でも食べ物の通り道、消化管ではなく、肝臓という臓器についてお話ししたいと思います。
実は昨今、消化器内科領域で肝臓は非常にトピックスとなっております。
皆様も検診などで肝機能障害を指摘され、2次検診に回った方もいるかと思われます。
2023年に日本肝臓学会から「奈良宣言2023」というものが公示され、肝機能の中のASTという値が30U/L以上であればかかりつけ医を受診し、精査治療をしましょうという提言がされました。これは検診などで異常とされる40U/L以上よりも低く、非常に画期的なものでした。
その背景には、肝臓病でも頻度が高かったウイルス性肝疾患(特にB型肝炎やC型肝炎)の治療方法は進歩し治る病気になったものの、最近では生活習慣病を基盤とするいわゆる脂肪肝が肝硬変の原因として増えてきていることがあります。
そして肝臓は症状の出にくい臓器であり、肝硬変に至っていても初期は症状が出ず、腹水でお腹が膨れたり、黄疸で体が黄色くなったりして病院を受診したときにはもう手の施しようがない状態になっていることも珍しくありません。
アルコール性肝障害や、糖尿病・高脂血症、高血圧など代謝性機能障害といわれる病気に伴う脂肪肝性疾患(MASLD)は肝硬変、肝細胞癌につながる重大な病気ですが、心臓や腎臓などの病気の危険因子になることが分かってきております。
先日、このMASLDについての特別講演の司会をさせていただき、宇都宮の篠崎内科クリニックの篠崎聡先生や栃木市の中坪クリニックの中坪良輔先生、佐野厚生総合病院 腎臓内分泌代謝内科の星先生のご講演を拝聴し、意見交換をさせていただく機会がありました。
そこで得た新しい知見を両毛地区の皆様の健康のために役立たせていきたいと思っております。
当院では腹部エコーやCT検査を導入しており、肝臓病の早期発見、治療に努めております。また重大な病気については足利赤十字病院消化器内科とも密に連絡を図っております。
検診で肝機能障害など指摘された際は放置せず、当院にご相談いただければ幸いです。


お問合せ・お申し込みは TEL:0284-70-7177までお電話ください。

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